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Samurai MaaS : ダイナミックルーティングバス 「MyRideさわやか号」の実証運行開始

会津Samurai MaaSプロジェクト協議会及び会津若松市、会津乗合自動車株式会社(本社:福島県会津若松市、代表取締役社長:佐藤俊材、以下「会津バス」)、株式会社みちのりホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役グループCEO:松本順、以下「みちのりHD」)、Via Mobility Japan株式会社(本社:東京都港区、CEO:西島洋史、以下「Via Japan」)は、2月15日より、会津若松市の金川町・田園町周辺および市役所・AiCT周辺を運行エリアとしたダイナミックルーティングバス「MyRideさわやか号」の実証実験を開始します。

会津若松市及び会津バスでは金川町・田園町住民コミュニティバス運営協議会と連携し、2014年より、住民コミュニティバス「さわやか号」を運行してきました。今回の実証運行は現状の定時・定路線の運行で満たしきれない移動需要への対応及び需要創造、そしてダイナミックルーティングシステムの運行効率化効果を検証するものです。さらに、同システムのより広範囲での導入についてもあわせて検証いたします。

なお本事業は、会津若松市の「新モビリティサービス推進事業」の一環として、市の参画する会津Samurai MaaSプロジェクト協議会が会津バスに事業委託して実施するものです。

【ダイナミックルーティングの特徴】

ダイナミックルーティングシステムは、利用希望者が専用アプリから出発地、目的地、予約人数を指定して乗車予約を行うと、その予約内容や他の乗客の予約内容、道路混雑状況などに合わせてAI(人工知能)が最適な運行ルートやスケジュール(ダイヤ)を算出するシステムです。今回のダイナミックルーティングサービスでは、標柱のないバーチャルバス停(VBS)を含むバス停を多数設定し、専用アプリ「MyRideさわやか号」での乗車予約に対して最適な運行計画をリアルタイムで算出します。利用者の皆様には専用アプリで通知したバス停にて乗車いただき、目的地最寄りのバス停にて降車いただきます。

このダイナミックルーティングシステムは、TransitTech(トランジットテック) の世界的パイオニアであるViaにより開発され、日本を含む150を超える自治体、交通機関、民間企業、教育機関等にサービスを提供しています。

【サービス設計の特徴】

今回のサービスにより、利用者に次のメリットを提供します。

  • 多数あるVBSを利用することで、既存バス停よりも希望場所に近い場所で乗降できます。
  • 固定ダイヤ(現行1日3便)に比べて、利用したいときに呼べる(オンデマンド)。
  • 利用者はアプリ画面で、乗車するバス停(既存またはVBS)までのルートや、乗車する車両の現在位置・到着予想時刻、車両情報(ナンバープレート等)を確認できます。
  • 乗車後は、車両のリアルタイムの位置と目的地への予定到着時刻が表示されます。

ダイナミックルーティングバス「MyRideさわやか号」は、金川町・田園町の住民やAiCT勤務者、市役所利用者らに利用コードを配布し、専用アプリを通じてご利用いただきます。会津若松市では市内でも高齢化率の高い金川町・田園町において、スマートフォンの貸出しや使い方教室などを実施してきており、本実証事業においても専用アプリの使い方をレクチャーします。また同時に、同エリアの住民が頻繁に利用する病院や商業施設にはサポートデスクを設置し、スマートフォンをお持ちでない方や利用コード非対象のゲストの方に、専用アプリでの予約をサポートします。

従来のコミュニティバスは、便数・ダイヤ・乗降場所ともに限られておりましたが、今回、オンデマンド+ダイナミックルーティングの利便性の向上により利用頻度の増加を期待しています。また、朝晩は市役所・Aictへの通勤、昼間はショッピングセンターへの買い物というニーズにそったエリア設定により新たな利用者が増えることを期待しています。

【従来の「さわやか号」とダイナミックルーティングバス「MyRideさわやか号」の比較】

【実証運行】

  • 運行期間:2021年2月15日(月)~4月9日(金)の8週間、平日(月~金)のみ運行
  • 運行エリア:会津若松市内 朝晩:市役所・AiCTシフト 昼:金川町・田園町シフト
  • 乗降場所:185箇所(既存バス停:100か所 バーチャルバス停:85か所)
  • 予約時間帯:朝:7時30分~10時 昼:10時~16時30分 晩:16時30分~19時30分
  • 料金:1乗車あたり大人400円/小人200円。1か月定期2,500円(さわやか号との共通定期)
  • 車輛:9人乗りジャンボタクシー(乗客定員:8人)
  • 主な利用対象者:金川町・田園町の住民をはじめとする利用コード配布対象者
  • なお実証期間中も従来の「さわやか号」は運行いたします。

<運行エリア図:VBSの範囲と定時定路線ルート>

昼:「一日中エリア」+「昼エリア」

平日 10:00-16:30

*金川町・田園町を中心に、アピオ、

病院をカバー

 

朝晩:「一日中エリア」+「朝晩エリア」

平日 7:30-10:00/16:30-19:30

*金川町・田園町周辺から、市役所・AiCT

をカバー

My Rideさわやか号」のサービス利用フロー】

 

【会津Samurai MaaSプロジェクトについて】

  • 「スマートシティ会津若松」を掲げる会津若松市では、ICTを積極的に活用したまちづくりをおこなっています。その交通分野における取り組みが「会津Samurai MaaSプロジェクト」です。本プロジェクトは、地元交通事業者・大学・企業・自治体等を中心に、2019年7月に協議会として発足しました。
  • このプロジェクトでは、官民連携で会津地域でのMaaS実装を目指します。すなわち、さまざまな交通機関・ユーザー、また、経路検索・発券・決済などの諸機能、観光や商業との連携などを統合していくことで従来にない利便性や快適性、楽しさを提供し、人・情報・経済の活性化につなげていくことです。

会津若松市での「ダイナミックルーティング」バス運行開始

Via Mobility Japan 株式会社(本社︓東京都港区、CEO︓⻄島洋史、以下「Via Japan」)、株式会社み ちのりホールディングス(本社︓東京都千代⽥区、代表取締役グループ CEO︓松本順、以下「みちのり HD」)、 会津乗合⾃動⾞株式会社(本社︓福島県会津若松市、代表取締役社⻑︓佐藤俊材、以下「会津バス 」)は、 2020 年 10 ⽉ 27 ⽇より、会津若松市内で医療⽤内視鏡および周辺機器の開発・製造を⾏っている会津オ リンパス株式会社の従業員を対象とした通勤客向けに「ダイナミックルーティング」サービスを開始しま す。 

本事業は、国⼟交通省の令和元年度「新モビリティサービス推進事業(新型輸送サービス導⼊⽀援事業)」 の採択を受けており、AI を利⽤した中型バスでの「ダイナミックルーティング」は⽇本初となります(当 社調べ)。 

「ダイナミックルーティング」は、利⽤希望者が専⽤アプリ「My Ride」や会員⽤サイトから利⽤予約 登録(希望乗⾞・降⾞場所と利⽤時間の選択)を⾏うと、その予約状況に合わせて AI(⼈⼯知能)が⾞両 のルートやスケジュール(ダイヤ)を計算して、効率的な配⾞・運⾏を⾏うサービスです。今回のダイナ ミックルーティングは、全世界約 120 都市でサービスを提供し世界有数の実績を持つ TransitTech(トラ ンジットテック) のパイオニア Via Transportation, Inc(本社︓⽶国)、及びその⽇本法⼈である Via Japan がシステムを開発しました。 

本システムでは、バーチャルバス停(VBS/標柱を置かない乗降場所)を多数設定し、予約のリクエス トごとに 10,000 通り以上の組み合わせを数秒間で計算する複雑なアルゴリズムをもとに、予約者の乗⾞ 希望場所と⽬的地(降⾞場所)、乗降希望時間帯に対して、最適な⾞両とルーティングを設定します。また、 乗客に対しては最も効率的な停留所を指定して乗降をしていただきます。 

これまで国内ではワゴン⾞やワンボックスカーなどを 使⽤して実証・実験が⾏われていますが、会津バスは、⽇ 本で初めて中型バス⾞両で AI を利⽤した本サービスの商 ⽤運⾏を⾏います(当社調べ)。

今回の「ダイナミックルーティング」により、利⽤者は次のメリットを享受することができます。

  • 多数ある VBS を利⽤することで、既存バス停よりも⾃宅に近い場所で乗降ができます。
  •  利⽤者はアプリ画⾯で、乗⾞するバス停(既存⼜は VBS)までのルートや、乗⾞する⾞両の現在位 置・到着予想時刻、⾞両情報(ナンバープレート等)を確認できます。
  • 乗⾞後は、⾞両のリアルタイムの位置と⽬的地への予定到着時刻が表⽰されます。

会津バスは、従来の定時定路線型に加えて「ダイナミックルーティング」システムを導⼊することで、 地域住⺠と観光客等のそれぞれの利⽤要望に合わせた効果的な路線バスサービスを提供できるようにな ります。本サービスの成果をふまえて、関係者(⾃治体・病院・学校・企業等)と協議を⾏いながら会津 地域の路線バスにおいて利⽤対象者とエリアを拡⼤させていき、持続的な公共交通の構築を⽬指します。 

Via Japan では、⾼い信頼性を持つ⾃社のダイナミックルーティングによって、交通空⽩地帯の解消や ⾼齢者の免許返納後の交通⼿段提供、学校統廃合を⽀えるスクールバスなど、様々な交通課題の解決が可 能になると考えています。他地域においても、交通機関、⾃治体や企業と連携しながら交通課題の解決を ⽀援していきます。 

今回ご協⼒頂く会津オリンパス株式会社では、環境への配慮と従業員の⾃家⽤⾞の駐⾞場確保問題の解 決のため、バス停から⾃宅が近い従業員には通勤バスの利⽤を促し、この取組に対して国から認証(国⼟ 交通省「エコ通勤優良事業所」制度)と表彰(平成 30 年交通関係環境保全優良事業者等⼤⾂表彰)を受 けています。

【運⾏内容】 

  • 運⾏開始︓2020 年 10 ⽉ 27 ⽇(⽕)
  • 運⾏エリア︓会津若松市内(下記地図参照)
  • 乗降場所︓456 箇所(既存バス停 309、バーチャルバス停 147)
  • ⾞両数︓当⾯は2台で運⾏
  • 利⽤対象者︓会津オリンパス従業員のバス通勤者(30 名から開始し、順次拡⼤予定)
  • 運⾏時間帯︓出勤(7〜8 時台)、退勤(18〜20 時台)
    • 同時間帯には定時定路線便も運⾏しており、利⽤者は「ダイナミックルーティング」便と両⽅を 選択可能。